犬山城(愛知県犬山市)は、美濃と尾張の国境にある木曽川を臨む崖地にあった名城です。
そして、木曽川を見下ろす断崖の上に建つ三重天守は、日本最古の現存天守として学術的な価値が高く、国宝に指定されています。威風のある天守の外観は、観光客にも大人気です。
犬山城基本情報
犬山城を訪問する前に基本情報をまとめてみました。
| 所在地 | 愛知県犬山市 |
| 築城時期 | 1537年(天文六年)現存天守は1585年頃 |
| 天 守 | 現存天守(国宝) |
| 入場料 | 大人1,000円、子供200円 (2026年3月現在) |
| 見学時間 | 1時間~90分程度 |
| 駐車場 | 犬山城第1駐車場(市営) |
見学前に知っておきたい注意点
犬山城天守は国宝に指定された現存の文化財です。このため登閣の際は、次のような注意点があります。
・最上階は高所感覚が強い
・高欄付近は足元注意
・階段は急勾配
・混雑時は移動しづらい
・子連れは特に注意
・ゆっくり落ち着いて見学したいときは、混雑しない朝方か閉館間際の時間帯がお勧め
木曽川を見下ろす立地|犬山城ならではの高さを実感
近年、大ヒットした映画作品にある「国宝」という言葉から皆さん何を想像しますか。文化史的・学術的価値が極めて高く、国民が誇るべき存在として指定されるものが国宝です。今回紹介する国宝指定のその姿は、初めて城を訪れる人にも「これは特別だ」と感じさせてくれます。

犬山城は、木曽川を見下ろす断崖上に建つ三重天守が最大の見どころになっています。この天守は富山城や清州城のように外観不明な(或いは元々存在しない)天守を新造する模擬天守のモデルにもなっており、優れた様式美の外観を持っています。そして、威厳ある姿に加えて天守自体が日本最古のものといわれており、最上階からは欄干のある縁へ出て木曽川と広大な濃尾平野の姿を見渡すことができます。

コンパクトで威厳のある天守の姿
犬山城は、城内に櫓や門が1棟づつありますが、どちらも昭和の模擬建築であり、見るべきところは現存している国宝天守一点に集中します。姫路城や松本城のような五重の大型天守でないのに国宝指定されているのは、建築年代の古さと堂々とした屋根の重なりが織りなす天守の原型のような様式美にあります。
犬山城天守は、基礎部分となる二重の御殿建築の上に、望楼部といわれる三重目が鎮座しています。三重目では、周囲を見渡すことのできる欄干付きの廻縁が最上階(四階)にあり、そこから外に出ると濃尾平野一帯を見渡すことができます。近年観光用に造られた(再興された)コンクリート造りの天守では、高欄と縁を外に巡らせたはものを普通に見かけますが、実際の木造建築では、自然の風雨に晒されて腐朽しやすく、内壁の中に取り込むか(現存例:松本、松江城)、外見だけをそのように見せかけるものが多かったようです。(現存例:彦根・伊予松山・丸岡城)


天守内部|現存天守特有の急階段に注意
犬山城天守の内部階段は、現存天守特有の急勾配で、移動には注意が必要です。
特に下りでは足元が手荷物などで見えにくく、手すりを使いながら慎重に一段ずつ慎重に降りる必要がありました。混雑時は、前後の人との距離も近くなるため、焦らずゆっくり移動することをおすすめします。
このように現存している天守に、上階への急階段があることは共通していますが、傾斜が急になるのは、敵兵が簡単に上がれないようにするためといわれています。
天守内で靴は脱いで見学します。(ただし、外では石段・坂道がありますので歩きやすい靴の着用をおすすめします。)
天守の階段は急ですが、幅の狭いほうが問題になるかもしれないので降りるときに手すりをしっかり掴んで転落をしないようにしましょう。また、犬山城は比較的に観光客も多いのでゆっくり落ち着いて見学したいときは、混雑しない朝方か閉館間際の時間帯がお勧めです。(開館時間9時から入城16時半まで)
このように、狭い急階段という点から、動きやすい服装が望ましく、特にスカート・着物の着装はおすすめできません。


内部の様子
犬山城天守の内部は、床や建物を支える柱や梁の構造など木材の質感を体験できます。
実際に訪問すると、歩くたびに響く床の軋み音や、多少くすんだ床や柱の色合いなど時の重みを味わうことができます。中は意外と窓が多く、日差しが室内の白壁を照らして思った以上に明るい室内になっています。
最上階は、室内に赤い絨毯が敷かれており、そこから外の縁に出ることができます。
犬山城を訪れると、このように戦国時代から残る木造天守の内部を体感することができます。


最上階の高欄|絶景と隣り合わせのスリルに注意
天守のある城を訪問する最大の楽しみは、場外の眺めを堪能できることです。そこで見る風景は時代が違えども城主がみた景色と変わりはありません。犬山城の手すり越しにみる木曽川は上流から下流へと雄大な流れを見せています。
犬山城の最上階は外周を、廻り縁で歩くことができますが、実際に訪問すると想像以上に高所感覚があります。木曽川を見下ろす景色は圧巻ですが、その分、足元との高低差を強く感じます。
ここでは、木造天守ならではの開放感がありますが、その分、足元との距離が近く感じられ、場所によっては下を覗き込むとスリリングな緊張感が走ります。

特に人が多い時間帯や風が強い日は注意が必要です。
景色に夢中になると足元への意識が薄れやすく、小さなお子様連れの場合は、目を離さないようにしたい場所でした。昭和の復興天守は観光用に廻り縁や高欄を新造したものも多いのですが、この場合は落下予防のフェンスも併せて工事されているケースも多くあります。犬山城は国宝指定されている“本物の文化財”のため手が加えられていません。本物ならではの緊張感がある天守です。



木曽川側は絶壁になっているため、外気を顔に受けて下を見ると、想定した以上の高さを感じます。木曽川だけでなく遠くに目をやると、広大な濃尾平野とそれを取り巻く山々を視界に納めることもできます。この遠大な風景を眺めながら戦国武将の視点で、人々の営みを感じてみましょう。

だから最初の一城にお勧めしたいのが犬山城
以上のように犬山城は、初めての方でもお勧めできる「最初に訪れたい国宝天守」です。現代にも残った本物の建物で、難しい知識がなくても楽しめます。体感的な登城の面白さを満喫して、お城見学が面白いと思えるはずです。お城のふもとには三光稲荷神社というところがありますので時間に余裕のある方や、神社好きの方は犬山城とセットで訪問されると良いと思います。
その後に城下町を散策すると、レトロな街並みを体感できます。そこでは、いろんなお土産ショップや食事処が開業しています。食べ歩きでは「五平餅」という団子串型でタレをつけ焼いた餅が人気のようですが、他にも食べ歩くのに適したフード類の店舗が軒を並べていました。しばらくの間は楽しい観光地として滞在することができます。
最後に、ここまで犬山城とその周辺情報をお伝えしましたが、少し懸念があるのは「歩き」についてです。駅からやや距離があり、天守は急階段・城山へ急登の坂道があることを心に留めてください。高齢の方や足腰に不安のある方は無理をしない見学内容で計画されることをお勧めします。

・所在地 愛知県犬山市木曽川沿いの断崖(標高88メートルの丘)
愛知県犬山市犬山字北古券65-2
・現存天守/国宝
・築城時期 室町時代・1537年(天文六年)現存天守は1585年頃
▷アクセス・場所
・最寄駅 (名鉄犬山駅・犬山遊園駅 徒歩15~20分)
・名鉄犬山駅からなら徒歩約20分(城下町を楽しみながら歩くルート)
・犬山遊園駅からなら徒歩約15分(木曽川沿岸を歩く少し近いルート)
・駐車場は、周辺に数か所あります。立地によって駐車料金など違うようです。
休日は混雑注意
・入場料:大人1000円、子供200円 (2026年3月現在)
・営業時間:9:00-17:00(入場は16:30まで)
・所要時間:60~90分程度(目安です)
訪問まとめ
犬山城は天守を外から見る・中から見る・天守から見るの何れをとっても、訪問者を満足させる日本最古の名城でした。


